親御さんは、子どもが良い成績をとったり、スポーツ万能だったり、何かしら他のお子さんより優れていると、嬉しいものですよね。
しかし、勝者がいれば敗者がいるのが世の常なのです。
子どもに上位にいてほしいがために、コミュニケーションのほとんどが子どもを「褒める」「叱る」だけになっていませんか?
親子のコミュニケーションは、それだけではないはずです。
子どもの息をつまらせないためにも、わが子がいつもNo1でいることだけが幸せではないということに、早く気づいてあげましょう。
期待しすぎる家庭での弊害
子どもが良い成績をとっているうちは、お母さんも自分のことのように喜んで、それが子どもにとっても嬉しいものなので問題ないのですが、子どもに期待しずぎると、もし成績が下がったり、思うように伸びなかったりした場合、お母さんはヒステリックになってしまうことがよくあります。
こういったご家庭では、家庭教師で成績の話になると、子どもが何か言う前にお母さんが☆△◎◇…。
こちらが話す隙も作らずしゃべりますね(^^;)
子どもは、成績が上がったときに褒められてばかりいると、下がったときに必要以上に精神的なダメージを受けてしまうようになります。
人間ですから、どんなに頑張っても結果が伴わないことはありますよね。それは大人だって同じです。
しかし、結果でしか判断されず、途中の努力を認めてもらえないと、どんどんやる気がなくなってしまいます。
それは子どもも同じなのです。いや、子どもの方がそれが顕著に表れますね。
お母さんには、結果だけでなく、途中の経過も見ていてもらいたいのです。
頑張っている姿を認めてもらいたいのです。
このような過程で子どもが不登校になってしまったら…
親に期待されすぎて育った子どもは、家では親のプレッシャーにさらされているので、本当の自分を出せずにいます。
結果、家と外での態度が極端に違う子どもになる傾向があります。
また、小さなときから成績ばかりを善し悪しの判断基準にされてきた子は、あるとき成績で伸び悩むと、今まで支えになっていたものがポキンと折れてしまい、
「どうせ無理だよ」
「僕なんて、どんなにやってもできないんだ」
などと、異常なレベルで卑屈な性格になってしまうことがよくあります。
また、友達に対しても成績でしか判断できず、人間関係をうまく構築できないこともあります。
では、そんな子どもに対して、どう対応したらいい?
子どもに期待しすぎるということは、親御さんご自身の夢や希望を子どもに無意識に押し付けているということです。
それを自覚するだけでも随分違ってくるでしょう。
子どもは、親の分身ではありません。親子であろうと、親とは違う一人の人間なのです。
もしこのようなご家庭で子どもが不登校になってしまったら、
「そのままでいいんだよ。」
「頑張っているなら、それでいいんだよ。」
と、ありのままの子どもを受け入れてあげましょう。
また、親の価値観を子どもに押し付けないことを意識して、子どもと接することが大切です。
特に、子どもは勉強ができるできないといったことには敏感ですので、成績に対してあーだこーだ言うことは控えなくてはいけませんね。
人生を生き抜いていくために必要なのは、
自分の考えで行動し、その結果を自分で受け止めたうえで次に進める力
だと思います。
それができる子が、本当の意味で勝者なのではないでしょうか。