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普段、親子の間で何気なく交わしている会話を思い出してみて下さい。

親自身は無意識に言った言葉なのに、想像以上に子どもを喜ばせたり、落ち込ませたりしているものがあるはずです。

私事ですが、中学生のころ、世界をまたにかけた仕事がしたいと思い

「国際公務員になりたい」

と母に打ち明けたことがありました。

そのとき母は間髪入れずに

「そんなの無理だよ」

と……。

もちろんその時の母に悪意はなく、何気なく言っただけだということくらい、当時の私も分かっていました。

ただその一言で、私の国際公務員になりたいという想いは消え伏せたんですね…。

子どもの夢なんて、そんなものなのです。

ただ、その程度の夢だって、もしあのとき

「きっとなれるよ。お母さん楽しみだなあ。」

と言ってもらえていたら、私は間違いなく国際公務員になっていたと思います。

本当に、子どもって、そんなものなのですよ。

もちろん、あの時の母の言葉があったから今の私があるので、母を恨んではおりませんし、むしろ、国際公務員にならず家庭教師になって良かったと思っておりますが(笑)

ただここでお伝えしたいのは、

親の一言で、一生を人生が変わるほどの影響を子どもに与えることがある

ということです。

特に子どもが思春期だと心の中を見せてくれなくなるので、たとえ親の言葉に子どもが傷ついたとしても、親はそれに気づきにくくなってしまうのです。

親の知らない間に、その心の傷が劣等感となり、小さな心に積み重なっていくのはなんと恐ろしいことでしょう。

極端な場合、突然不登校になってしまったり、人間不信になってしまったり、冷淡な人格を作り出してしまったりします。


では、そうならないために、子どもの励みになったり、緊張を軽くしてあげられる口ぐせって、なんなのでしょう。

    大丈夫

    なんとかなるよ

    そのままでいいよ

    そんなに頑張らなくてもいいよ

    あなたならきっとできるわよ

今の子ども達は、塾に習い事と、とっても忙しい毎日を送っています。

そんな中で、学校の成績だ、受験だ、競争社会だと、

子どもなりにストレスを抱えているのです。

私は

お母さんに、さらなるストレスを子どもに与え、追い詰めるような存在になってほしくありません。

むしろお母さんにはいつも笑顔でいて、子どもを安心させる存在になってほしいのです。

もちろんお母さんにだってストレスはありますので、いつも笑顔でいろというわけではありません。
叱るべき時は叱るべきですし、しつけはちゃんとするべきです。

ただ、子どもは無防備で、たとえどんなにお母さんに叱られても、お母さんが大好きなのです。

勉強ができなくて叱るのは私たち教師に任せて、

お母さんは、できなくて落ち込んでいる子どもに、

「大丈夫だよ。テストの点数に関係なく、お母さんはあなたが大好き。」

と言ってあげましょう。

この5つの言葉を使い分けることで、子どもはストレスやプレッシャーにつぶされることなく、伸び伸び成長していくでしょう。

    大丈夫

    なんとかなるよ

    そのままでいいよ

    そんなに頑張らなくてもいいよ

    あなたならきっとできるわよ