子どもには、誰にだって得意科目・苦手科目があると思います。
ただ、「得意・不得意」というのは、もとから「できる・できない」ではなく、学習を「やったか・やらなかった」か、その結果によることが大半なのではないでしょうか。
家庭教師は、問題を解く過程や思考を生徒のとなりで見ているので、それがよく感じられます。
今回は、苦手科目(と思っている)科目をどうすれば克服できるか、あるいは、そもそも苦手科目を作らないようにするためにはどうすればいいか、お母さんが子どものためにできることをお話しましょう。
得意科目や苦手科目ができるワケ
得意・不得意は後天的に作られることが多いため、その過程で必ずそうなった理由があるはずです。
それぞれ見ていきましょう。
こうやって得意科目ができる♪
① 何かを始めたときに、ちょっとできた!、という体験が得られる。
② 少しできることがわかると、それが好きになってくる。
③ 好きだと集中力も高まり、あっという間に時間が過ぎるくらい学習している。
④ 毎日継続して学習に取り組むため、得意になってしまう。
⑤ 得意な教科はさらに好きになり、さらに学習意欲が高まり、さらに得意になる。
こうやって苦手科目ができる。。。
① 何かを始めたときに、うまくいかない、できない、という体験をする。
② 過去の失敗体験があるため、消極的になり、学習意欲も生まれない。
③ わからない問題にぶつかったとき、周りから「何で分からないの?」と言われ、さらに意欲を失う。
④ わからないものはそのままにされ、できないことが多くなり、強制されたときだけ仕方なくやるという断続した学習になって、苦手になってしまう。
⑤ 苦手な教科は嫌いになり、さらに学習意欲が低下し、さらに苦手になる。
では、少しでも得意科目を増やすために、あるいは、苦手科目を減らすためには、どうすればいいでしょうか。
〇〇すれは、苦手科目を得意科目に変えられる!
ここでは、苦手科目を克服するためにお母さんができることを2つご紹介しましょう。
成功体験を与える
たとえば、テストで間違ってしまった問題を見るときに、できなかったことに目を向けるのではなく、できたことに目を向けましょう。
「(答えは違っちゃったけど)式はできていたね!」
「(数字は間違えちゃったけど)繰り上げはちゃんとわかっているね!」
( )の中は言わなくても子どもはわかっているので、言わなくて大丈夫です。
とにかく、できたことだけ目を向けて、テストの間違いを失敗体験でなく、成功体験にしてしまいましょう。
できなかったことにも目を向けるのは教師の役割なので、お母さんは、できたことだけ見てあげて、子どもの味方になってあげて下さいね。
学習意欲を継続させる
子どもがわからない問題に直面したときに、「何でわからないの?」はご法度です。そんなことを言った一秒後には、子どものやる気急降下が待っていますよ。
まずは、「あら!こんな難しい問題にチャレンジしているのね。頑張っているわね。」と、子どもの努力を認めてあげましょう。
そして、
「昨日やった問題を思い出してごらん。ほら、ノートに書いたやつ!」→ノートを見させる
「これは〇〇の公式を使えばできるかもよ。」→教科書を見させる
など前向きなヒントを与え、やる気を継続させるために助けてあげることが大切です。
わからないものをそのままにせず、子どもが行き詰ったときにヒントを与え、学習意欲を高めてあげれば、苦手科目にも少しずつ積極的に取り組むようになり、いずれ克服できるのです。
最初から何でもできる子どもはいません。
逆に、何もできない子どももいないのです。
ぜひ、できないからできるようになりたい、というやる気を育ててあげましょう。
お母さんのちょっとした手助けで、子どもの可能性は一気に拡がるのですから。