丸暗記ではなく、考える力を育む必要がある。
分かっていても、じゃあ、「考える」って、どういうこと?って思ったことはありませんか?
家庭教師でご家庭にお伺いするのは、たいてい週に一度か二度…。
あとは自分で勉強してもらうしかありません。
しかし、自分で勉強するときに、考えもせず「分かりませんでした」と言って、ほとんど宿題が手つかずの状態で翌週の家庭教師の授業を迎えては、実は意味がないのです。
自分で考えられるようになれば、家庭教師の時間がもっと有意義になるのにもったいない!
そこで今回は、「考える」とは具体的にはどういうことかを、一緒に見ていきましょう。
1、考えるということは、エネルギーを使うこと
考えることは、筋肉トレーニングのように、頭を働かせて訓練することです。
なので正直、楽ではありません。
子どももそれを分かっているから、面倒くさがって、勉強を投げ出したりしてしまうのでしょうね。
しかし、それを繰り返していると、長い人生でもっと面倒くさいことが待ち受けています。
子どものうちから、楽でない思考訓練を習慣化して、脳ミソのエネルギーを使っていきましょう。
2、考えるということは、ひとつのまとまりを分解すること
教科書や問題集の中の文章を、一行ごとに区切って考えてみましょう。
何を言っているのか分からない行があったら、その一行を単語に分解して、一語一語の意味を考えるのです。
そでぃて、分かるまで参考書や授業のノート、辞書などを使って、調べつくしましょう。
それでも分からなかったら、そこで初めて「家庭教師に聞く!」のです。
3、考えるということは、頭の中でパーツを組み合わせること
問題を解いているときに、「あ、これ授業でやったけどやり方忘れちゃった!」と気付いたら、思い切って問題を解くのをやめて、忘れているところや分からないところを復習しましょう。
やり方を忘れたのに、あるいはさっぱり分からないのにそのまま問題を解こうとすると、ストレスがたまる上に、時間ばかりが過ぎていってしまいます。
パーツが足りないのにプラモデルは完成しませんよね。
勉強も同じです。
公式や、その問題のやり方が頭から抜けた状態で問題を解くのは不可能。
必ず、確認=復習して、それから、中断した問題に戻り、再チャレンジしましょう。
4、考えるということは、モノや出来事を、言葉を使って説明すること
問題を正解しても、「なぜそうなるのか」が言えない生徒が時々います。
その状態ではまだ、正解と思ってはいけません。「カン」や「まぐれ」ということもあるからです。
答えを出したら、なぜその答えになるのか、自分の言葉で説明できるようにしましょう。
お友達に教えるとき、否が応でも説明しますよね。
だから、教える方が教わる方より勉強になるのです。
5、考えるということは、全体を思い浮かべたときに、どこに何があるか分かるということ
問題の答えや解き方を忘れたときは、それが、教科書や参考書のどの辺に、どのように書いてあったか、意識しながら復習をしましょう。
真ん中あたりのページなのか、そのページの右上なのか左下なのか、
図や写真、自分が書き込んだ文字や絵(ラクガキでも!)、その色までも、
鮮明に思い出せるくらいにしておきましょう。
それができるくらい、何度も見直しをしましょう。
6、考えるということは、自分の力で何とかしようと本気になること
ほかに頼る人がいない。頼るモノもない。自分でやるしかない。
これをやらなければ、自分の大切な人をがっかりさせる。迷惑をかけてしまう。
だからやるしかない。
こうなったとき、人間は強いです。
子どものころに何かに本気に取り組んだことのある人間は、大人になって「もうダメだ」と思うことがあっても、必ず這い上がってくる強さを持っています。
ぜひ、「やるしかない」と、本気になりましょう。
せっかく人間に生まれたのだから、人間にしかできないことをしたいですよね。
ぜひお子様にも、「〇〇しなさい」ではなく、「じゃあ、どうすればいいかな?」など、積極的に「考える」ことを促してみて下さい。