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家庭教師で求められているのは、昔も今も、「子どもの学力の向上」です。

しかし、子どもの将来のことを考えれば、勉強だけできればいいという考えの親御さんはいらっしゃらないでしょう。

実際、日々さまざまなご家庭にお邪魔していると、成績は優秀なのに不登校の生徒さんもいらっしゃれば、成績は目も当てられないほどなのに、コミュニケーション能力がずば抜けて高く、将来有望な生徒さんもいらっしゃいます。

では、子どもに必要な能力とは何なのでしょうか?

家庭教師のフレッシュでは、子どもに必要な能力は3つあると考えています。

    1、抽象的思考能力
    2、日常生活能力
    3、コミュニケーション能力

では、ひとつひとつ見ていきましょう。

1、抽象的思考能力

昔から、読み書きそろばんとはよく言ったものですが、

    ・本を読む能力
    ・書く能力
    ・計算能力

勉強するのに必要なこういった能力のことを、抽象的思考能力といいます。

2、日常生活能力

掃除・洗濯などの家事をしたり、芸術に触れて感動したり、遊んだり走り回ったりすることがこれに含まれます。

残念ながら、勉強ができて成績も突出して素晴らしいのに、片付けも料理も一切できない子どもも増えているように思います。

人生は毎日の生活の積み重ね…。

草の上を走ったり、自分で作った料理を味わう心の豊かさは、子どもの人生そのものを豊かにしますので、ぜひ日常生活能力も身に付けさせたいですね。

3、コミュニケーション能力

あいさつをしたり、他人と話をして人間関係を構築していったりする能力のことです。

近年、不登校の生徒が増加傾向にある中、問題とされることの多い能力だと思います。


今の時代、親御さん達は、中学受験のみならず小学校受験から力を入れたりして、抽象的思考能力を重視しているような気がしますが、子ども達が生きていく上で必要なものは、本当は日常生活能力やコミュニケーション能力を含めた、バランスの良さではないでしょうか。

もちろん、お受験が悪いと言っているのではありません。

歴史ある素晴らしい学校に入ることは子どもにとっても一生の誇りになりますし、子どもの自尊心を育てるメリットもあります。

ただ、「まずは勉強」という考えが先行して、家のお手伝いもしたことがないというのが考えものなのです。

不登校の生徒さんを見させていただいたときには、勉強の理解力はあるのに、返事もろくにできなければ目も合わせられないなど、社会的なコミュニケーション能力が著しく欠けていると感じました。

子どもは、いずれ学校を卒業し、社会に出て生きていきます。

いつかは、親御さんのいない世界で生きていかなければならなくなるのです。

そのときでも、自分ひとりの足で立てるよう、バランスのとれた人間に育てていきましょう。